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| X. 設計事務所の選定基準 |
| さて設計業務全般の内容説明も一通り終了しましたので、次に設計事務所を選ぶ時の、選定基準を下記の3つにまとめてみましたので参考にして下さい。 |
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事務所の業務範囲の内容説明を受ける。
事務所の得手・不得手の説明を受ける。
事務所の規模ではなく、所内の雰囲気や所長の見識等の人物評価を優先する。
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| 1 業務範囲の内容説明。 |
本項に関しては本章V<5つの設計業務>で説明いたしましたが、各事務所毎に内容には差異があります。 住宅作家として名高い宮脇檀氏のように建主が、「もう勘弁。後は全て宮脇さんに任せるよ。」と言われるまで打合せを徹底して実行する、という建築家がいれば、「図面なんて見せても、どうせ解らへんのやからイメージスケッチを見せて後は任せてもらう事にしている。」と恐ろしい事を平然とおっしゃる今や世界的建築家・安藤忠雄氏のこれは新人の頃の言葉。 ともかく何枚書いたから幾らとか、ここまでやれば何%とかの規定はありません。料率何%で、どこまでやるかは所長の腹づもりで決定します。この辺の暖味(あいまい)さが「設計事務所って何をしてくれるとこ?」という社会的に認知され難い所以(ゆえん)の一つである事は<はじめに>で述べたとおりです。
又、設計委託は一期一会の出会いとなる事が多い為、他社と比較検討が難しく満足してくれれば良いのですが、失望感をお持ちになる方も多いようです。二人三脚の長い付き合いをするパートナー選びの出発点では、業務内容の説明や報酬.期間について、遠慮なく質問をし、説明を受けておく事が大事です。 |
| 2 事務所の得手・不得手の説明 |
得手・不得手とは<好きこそ物の上手なれ>の諺にもあるように事務所が得意とする、建物の構造・構法から用途についてです。どんな種類の、どんな構造の建物でも、それなりにうまくまとめるのがプロのプロたる所以ですが、高層ビルを手掛ける事務所では木造住宅は不得手ですし逆もまた黙(しか)りです。 建築設計は創作行為ですので、創る人間の個性が自然と作品に現れて来ます。又得意とする分野は設計の機会も多く、その習練の蓄積がいつしか自信や作風となって作品に表現されています。 得手、不得手の説明を受け、作品写真や建物見学を行う事は二人三脚のパートナーの癖と性格を実際に目で見、知る事が出来る良い機会ですので実行してみて下さい。 |
| 3 人物評価を優先する。 |
発注者の側からすると大部分の方が設計事務所の評価基準を特に持っていない為、スタッフ数や組織の大小ばかりに気を取られてしまう方がいます。組織が大切である事は言うまでもありませんが、設計業界では所長を含めて3人以下の事務所が80%を占めており、10人前後の事務所は中堅、それ以上ならもう大組織の事務所です。
しかし設計上大切なことは、一つの設計を進めるのに必要なスタッフの人員は限られていて、一度に多数で寄ってたかって設計する事は不可能なのです。一つの手術に必要なスタッフは病院の大小に関係なく、ほぼ一定であるのと同じ事です。 責任者である所長が、どこまで設計に関与しているかが重要なのです。 選定基準を組織の大小や業績売上高の多少ではなく、事務所の設計理念が確立しているか?、つまり長である所長の職能意識が高く円満な物の考え方・総合的判断力や経験が豊かであるか等の人物評価に置く事が大事な選定基準となります。 |
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| ※事務所の得手・不得手なんて大それた事を書いてしまったけど、うちの得手な分野って何だっけ?住宅関係が年に4〜5棟・医院や店舗系が数棟……とても得手なんて言えんな。不得手はたくさんあるなァ… というより仕事の依頼が無いから出来なかった訳だ。少しP.R活動や営業に力を入れて、得手の分野を広げる努力をせんといかんな。 |
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※所長の人物評価なんて、これこそ大それた事書いてしまったな。明日から夜道は歩けんナァ…。マア本文は建前ですので、自分の事ではないからイイかな。 でも実際、設計は所員任せ、現場は業者任せで所長業はソッチノケ。社長業で飛び廻ってるソッチノケ所長さん居るよね。 <設計はコンサル業務である。職能意識を持ち営業行為は謹め。>なんて、若い頃に教えられた前川先生の言葉を信じて"建築士喰わねど高楊子"で20年やって来たけど、人の家ばかり設計しているナー。 |
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